近年のうつ病の増加に伴い、厚生労働省が行った最近の研究では、日本人におけるうつ病の有病率は6.5%と報告されており、日本人の15人に1人は一生に1度はうつ病にかかる可能性があると考えられます。
また、女性のうつ病の有病率は8.3%で男性の4.2%と比較すると2倍ともいわれています。しかし、これらのデータは氷山の一角でうつ病患者様はもっと多いのかもしれないと感じています。
うつ病はだれでもなる可能性があり、決して珍しい病気ではありません。
そこで、以前もこの院長の日記(2006年12月14日)「新しいSSRIの長期試験」に掲載しましたが、この「新しいSSRIの長期試験」の次のステップとして、同じお薬を使った新たな治験をスタートします。
この治験は、患者さんに治験薬を10~12週間服用していただき、対照となる薬と比較することで、効果と安全性を調べることを目的としています。
この治験で有効性等が証明された際には、ようやく国内でも新たな抗うつ薬として、認められ、それは患者さんの福音になるものと考えています。
このSSRIは2001年にスウェーデンでうつ病のお薬として認められ、2006年末までに、アメリカ合衆国や英国を含む88の国と地域で認められ、のべ8,900万人以上の患者さんが服用され治療効果をあげています。
治験エントリーは希望していただいてもかまいませんし、私から促すかもしれません。エントリーの基準を満たしていれば、治験をすすめてみたいと考えています。
ご協力宜しくお願い致します。